IR情報

株主・投資家の皆様へ

100年企業に向け、次代のビジネス創造へ。化学の可能性を若い力で芽吹かせる。

第84期の総括および第84期、今後の方向性

株主・投資家の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。時代の転換期を迎えつつある今、開発型メーカー・フクビ化学における経営戦略を八木社長に伺いました。

Q1平成30年3月期のフクビ化学は、どのような一年でしたか?

A

当期は、当社グループの中期経営計画「Vision 2019 CHALLENGE&CHANGE 目指せ100年企業!」の始動年度という重要な年でした。国内景気全体に回復基調を感じる事業環境でしたが、住宅業界においては、分譲マンションは好調であったものの、持ち家、貸家等の減少により、新設住宅着工数、床面積ともに、縮小傾向が顕著に表れております。一方で、リフォーム市場と事務所や工場、店舗やホテル等の非住宅分野は拡大しております。
そのような中、当社グループの建築資材事業は、ハウスメーカーやビルダー、ホームセンターなどに対する提案営業を継続するとともに、住宅のリフォームをはじめ、オリンピック関連やインバウンド需要、オフィスや医療・福祉用建築物等の非住宅分野への取り組みを積極的に進めてまいりました。産業資材事業では、住設部材・精密化工品などでお客様の課題にソリューションを提案していくエンジニアリングセールスを加速させ、新規案件の獲得に努めました。
これらの結果、当期の売上高は前年比1.2%増の401億77百万円となりました。利益面では、生産性向上に向けた工場の再編・集約に伴う一時費用の増加や原料価格上昇等の圧迫要因もありましたが、全社一丸となって原価低減に取り組んだことにより、営業利益は13億61百万円(前期比1.1%増)、経常利益は15億81百万円(同0.7%減)となりました。また、工場集約に伴う跡地売却による特別利益を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は13億15百万円(前期比15.0%増)となりました。

全国新設住宅着工戸数の移

Q2当期にマーケットで評価を受けた製品について教えてください。

A

当期の特徴的な製品の一つとして挙げられるものは、日経アーキテクチュアと日経ホームビルダーが主催する建材設備大賞において、もっとも評価の高い「大賞」を受賞した粒状床衝撃音低減材「サイレントドロップ」です。粒状の基材を袋詰めにして天井裏に敷設することにより、上階で人が歩いたり飛び跳ねたりした際に伝わる重量床衝撃音を抑えることができるため、上階の人に防音対策を依頼する必要がありません。再生樹脂製の特殊遮音粒材による建物の遮音対策としては全く新しいコンセプトの製品として戸田建設株式会社と共同開発し、平成29年10月に発売を開始いたしました。

また、住宅のデッキや縁側に使う人工木材「プラスッド ソライエデッキ」を平成29年2月に発売開始しています。この製品の原料には、福井県内の間伐材を微粉砕した木粉とリサイクル樹脂を混合し製造した木粉樹脂を使用し、当社ならではの成形技術で配合の違う複数の樹脂を一つの金型で混ざらないように生産しています。この成形技術により製品の表面と中心部、裏面で木粉の割合を変えることができ、本物の木材に近い風合いと経年による色落ちやシロアリ、木材腐朽に強いといった機能性とデザイン性をあわせもった製品となっています。工務店や設計事務所には、新築のみならずリフォームにおいてもご好評を頂いています。

Q3福井県とフクビ化学の技術力、発想力を生かした取り組みが進んでいると伺いました。

A

福井県では、県の経済戦略「福井経済新戦略」の一環として、当社グループを始めとする産学官グループで、「橋梁補修・補強技術開発プロジェクト」を進めています。このプロジェクトは、老朽化した橋の補強に、鉄やコンクリートではなく、軽量で低コストの樹脂素材である炭素繊維複合材料を使う試みで、この度、次代を担う橋梁補修の技術開発として評価され、国土交通省の助成制度の採択を受けました。
炭素繊維複合材料は、軽い・強い・錆びない特長を持ち、小規模橋梁等のインフラの補修、補強、更新作業に大きな工期短縮と、製造から廃棄・処分までのライフサイクルコストの低減を目指すことができます。現在、事業化を視野に入れ、福井県あわら市の清間橋で国内初の実証実験にも取り組んでおります。

Q4ベトナムに新工場の建設を発表されました。今後のグローバル戦略をお聞かせください。

A

平成31年2月の稼働を目指し、ベトナムのドンナイ省に自社の製造工場を建設いたします。これまでベトナムは賃借工場でしたので、現地で新工場建設予定地を視察した際は、フクビグローバル戦略の進展に、とても身の引き締まる思いがしました。ベトナムの新工場は、ASEANエリアでの製造および販売の中核拠点であり、今後も大きな市場拡大が期待される東南アジア地域の新規市場開拓の戦略基地としてまいります。
また海外売上高比率は、建材需要も旺盛な米国、再進出いたしましたタイを含め、以前は5%程度だったものが7%程度まで伸長してまいりました。今後は海外売上高比率10%を目指し、受託生産を中心に取引先企業の住宅建材や家電用部材の製造を進めてまいります。

Q5新中期経営計画の狙いと今後の展開についてのお考えをお聞かせください。

A

当社グループは本年、設立65周年を迎えました。100年企業を目指し、あと35年をどう生きるのか。さらなる企業成長のためには、今までの事業の延長線上でなく、企業変革のスピードを高め、社員の高い志と夢の力で新たなビジネスモデルの構築を推進していくことが不可欠です。そのような中、当社グループの若手・中堅社員が「100年企業」を掲げた新中期経営計画をまとめあげてくれました。彼らが中心となって、人材育成、デジタル推進、働き方改革など今後の企業成長に向けた基盤強化に即したテーマに挑戦してまいります。
当社グループの企業理念は、「化学に立脚し、新たな価値を創造、提案する」「企業経営を通じて、地域に貢献し、環境共生型社会形成に寄与する」です。次代を担う社員たちが、素材、技術、人を掛け合わせた新たな付加価値を生み出し、化学の可能性を積極果敢に追求し、能動的に利益の機会創出を促す。これが私の理想とする経営のあり方です。

Q6最後に、株主の皆様へメッセージをお願いいたします。

A

新設住宅着工については、今後も厳しい事業環境が続くと思いますが、住まいという大きな視点で捉えると時間軸は長く、社会変化に伴う住まいを鑑みると、まだまだビジネスチャンスにあふれています。実際に、戸建て住宅の着工件数が減る中でも、住宅を“健康に元気にする”さまざまな製品が奏功し、当期に売上を伸ばせた意義は大きいと考えます。
当社グループは、独自の樹脂成形により建材や産業資材を提供することに優位性と強みがあります。また好調なリフォーム市場や非住宅分野、さらに行政と取り組む老朽化したインフラの再整備など、成長分野での確かな手ごたえを感じています。
今後も中長期を見据えた計画の着実な実行により、株主や投資家の皆様のご期待に応える企業へと成長を果たす所存ですので、格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

財務ハイライト

  • 連結売上高

    連結売上高

  • 連結経常利益

    連結経常利益

  • 連結当期純利益/連結1株当たり当期純利益

    連結当期純利益/連結1株当たり当期純利益

  • 連結総資産/連結純資産

    連結総資産/連結純資産

  • 自己資本比率/時価ベースの自己資本比率

    自己資本比率/時価ベースの自己資本比率

  • 債務償還年数/インタレスト・カバレッジ・レシオ

    債務償還年数/インタレスト・カバレッジ・レシオ

  • いずれも連結ベースの財務数値により計算している。
  • 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式数控除後)により算出している。
  • キャッシュフローは営業キャッシュ・フローを利用している。
  • 有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としている。
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