株主・投資家の皆様へ

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企業価値向上のためのポートフォリオ再構築を推進し、
100年企業に向けた強固な経営基盤を構築する。

株主、投資家の皆さまには、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。
ここに令和4年3月期の事業の概況につきまして、ご報告申しあげます。

第88期の総括および今後の方向性

株主・投資家の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。時代の転換期を迎えつつある今、開発型メーカー・フクビ化学における経営戦略を八木社長に伺いました。

Q1 令和4年3月期のフクビ化学は、どのような一年でしたか?

当連結会計年度における我が国経済は、持ち直しの兆しが見えるものの、一部では新型コロナウイルス感染拡大が長期化する中で弱さも見られ、変異株の発生に伴う感染再拡大の影響を注視する必要があります。また、世界経済につきましても、先進国を中心とした新型コロナウイルスワクチン接種の進展と、経済に力点を置く政策転換の効果が見られる一方で、急回復した需要と供給に大きなギャップが生じ、世界的な部材不足といった供給制約の問題が発生しています。そうした中、ロシア・ウクライナ情勢が新たな懸念材料となっており、先行きの不透明感が増しています。
当社の主要マーケットである住宅業界におきましては、直近では材料高による建築費の上昇が住宅取得マインドを低下させることとなり回復のスピードが鈍化しておりますが、前半のコロナ禍からの回復や、住宅取得支援策の後押しなどが背景となって比較的堅調に推移したこともあり、令和3年度年間を通しての新設住宅着工戸数は、戸数866千戸(前年比6.6%増)、床面積71,161千㎡(同7.3%増)となりました。

 

Q2 中期経営計画の進捗状況について教えてください。

第6次中期経営計画「FUKUVI NEXT」(2020年度~2022年度)では、下記の3つの基本方針に基づき取り組んでまいりました。

①成長分野への積極展開
新規事業、既存事業各々の成長分野へ戦略的に経営資源を配分して取り組んでいます。新規事業では、CFRTP(熱可塑性炭素繊維複合材)の製造において、「革新的一貫製造プロセスの開発」が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム」実用化開発フェーズに採択され、今後、量産化に向けた試行を展開してまいります。既存事業では、引き続き断熱材分野を強化するとともに、資源循環の分野で新たな商品開発に注力しております。海外での展開では、アメリカ現地法人において、倉庫など非住宅市場に向けて「VICTORY BEAR ブランド事業」を拡充したことや、高付加価値OEM商品への切り替えを進めたことが売上、利益の伸長につながりました。ASEANエリアは今後も成長を見込めるマーケットとして捉えており、課題であるマーケティングやアライアンスの強化に取り組んでまいります。

②収益構造の改革推進による利益の創造
事業ポートフォリオ再構築の観点から、建材事業本部、CSE事業本部各々で注力分野への積極展開や不採算分野の見直しを継続して取り組みました。また、2023年度に導入を予定している基幹システム(ERP)の運用に合わせて管理会計システムの導入も予定しており、同システムを活用した収益構造の改革に資する体制の構築を進めております。

③挑戦と変革を実現する経営基盤の確立
多様な働き方を後押しするために、コロナ禍での勤務体制を整備するとともに、働き手のエンゲージメントを高めるべく、従業員支援プログラム(EAP)推進室の設置に向けた準備を進めてまいりました。また、DXを加速させるため、社長直轄組織「デジタル戦略室」の2022年度設置準備に着手するとともに、ペーパーレス化をはじめ、業務改革に取り組んでおります。

Q3 今後の対処すべき課題について教えてください。

新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化する中で、新たにロシア・ウクライナ問題が顕在化するなど社会全体を取り巻く環境の不確実性がさらに高まっています。そのような変化の中で社会とともに持続的成長をしていくには、絶え間なくイノベーションに取り組むとともに、自然環境や社会へ配慮した企業活動を展開することがますます重要になってきており、フクビグループの事業活動を通じて社会へ最大限貢献することで長期的な発展を目指します。
しかしながら、長期的な成長と企業価値をさらに高めていくには、以下のような解決すべき課題があると認識しております。

①ESGを経営の中核に据えた事業運営への転換
サステナブルな企業であり続けるためには、ESGを戦略に落とし込むことが必要と考えております。企業理念である「企業経営を通じて、地域に貢献し、環境共生型社会形成に寄与する」に立脚した事業活動を戦略のベースとして企業価値を高めていくことを目指します。全社横断型のSDGs推進組織の活動を深化させるとともに、サステナブルに関するサブブランドを立ち上げるなどして、ステークホルダーに訴求するとともに、グループ全体の意識を高めてまいります。

②中長期の成長モデル構築に向けた取り組み
中長期ビジョンとして設定した2030年のありたい姿「暮らしを変えるCreators」達成に向けて残された時間への目線を手前に置き、スピード感を持って、組織的・計画的に経営資源を配分しイノベーションにつなげていきます。コロナ禍を経験することで見えてきたテーマを整理して、あるべき運営・組織体制を構築し、将来の経営資源になり得るビジネスモデル、製品、サービスの創出を目指します。

③成長するための事業戦略立案と推進
令和5年3月期は第6次中期経営計画の最終年度となります。その理念に立ち返りながら、次期中期経営計画も見据えた事業ポートフォリオの再構築に取り組むなど、必要な施策を強力に推進していきます。成長性の高い既存事業や海外展開、製品開発等に経営資源を重点配分するとともに、M&Aによる事業領域拡大をグループ全体の成長につなげてまいります。また、収益性改善や、キャッシュ・フローの確保、資産効率等の重要指標を念頭に置いた戦略を引き続き展開してまいります。

④持続的な成長を支える体制整備
第88期には事業本部体制への移行を完了しました。第89期は社長直轄の組織としてデジタル戦略室を設置し責任者としてCDOを任命しております。デジタル化への加速を単に業務の効率化という視点で捉えるのではなく、サステナビリティ経営の視点からも推進、強化してまいります。第90期より導入が予定されている、総合基幹システム(ERP)がスムーズに稼働するよう主管部としての役割を担ってまいります。また、準備期間を経て第89期よりEAP推進室を設置しており、SDGsのKPIでもある「従業員エンゲージメント向上」に向けた各種施策を展開してまいります。

Q4 最後に、株主様へのメッセージをお願いいたします。

当グループが主要マーケットとする住宅関連業界の動向としましては、全体的な趨勢では、戸建て住宅や賃貸住宅の需要減が予想されます。一方、新型コロナウイルス感染拡大がもたらした生活態様の変化により、住まいの分野においては、性能や機能の高度化・多様化などのニーズに加え、グリーンやECOなどの価値観を取り入れた製品ニーズが従来にも増して高まるものと考えられ、新たに市場創造をしていく必要があると考えております。
そういった環境のもと、当社は100年企業に向けた強固な経営基盤を構築すべく、第6次中期経営計画で掲げた3つの基本方針「成長分野への積極展開」「収益構造の改革推進による利益の創造」「挑戦と変革を実現する経営基盤の確立」を実現すべく、事業別の戦略を明確にして技術開発を進めることはもとより、企業価値向上のためのポートフォリオ再構築を一層のスピード感をもって推進してまいります。
今後も中長期を見据えた計画の着実な実行により株主や投資家の皆さまのご期待に応える企業へと成長を果たす所存ですので、格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申しあげます。

財務ハイライト

連結売上高

連結売上高

連結経常利益

連結経常利益

連結当期純利益/連結1株当たり当期純利益

連結当期純利益/連結1株当たり当期純利益

連結総資産/連結純資産

連結総資産/連結純資産

自己資本比率/時価ベースの自己資本比率

自己資本比率/時価ベースの自己資本比率

債務償還年数/インタレスト・カバレッジ・レシオ

債務償還年数/インタレスト・カバレッジ・レシオ

■いずれも連結ベースの財務数値により計算している。
■株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式数控除後)により算出している。
■キャッシュフローは営業キャッシュ・フローを利用している。
■有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としている。