新着情報
2026.09.24
「FUKUVI 3D Printing Hub」創設に関するお知らせ
フクビ化学工業株式会社は、自社が長年培ってきた樹脂材料開発技術および成形加工技術を活用し、廃プラスチックや食品残渣などの未利用資源を価値ある製品へと再生する新たな取り組みとして、「FUKUVI 3D Printing Hub」を創設いたします。
従来は廃棄されていた資源を原料化し、3Dプリンティング技術によって家具、建材、モニュメントなどのオーダーメイド製品へアップサイクルすることで、企業や自治体が抱える廃棄物課題の解決と資源循環の促進を目指すものです。
フクビが長年培ってきた異形押出成形技術に加え、新たに3Dプリンティング技術をラインナップ化し、用途や要求仕様に応じて最適な加工方法を選択することで、量産品からオーダーメイド品まで幅広いニーズに対応いたします。

■創設の背景
当社は第7次中期経営計画において「循環型ビジネス拡大」を重点戦略の一つに掲げ、「Revalue(再価値化)」を推進する一方で、当社のコア技術である異形押出成形は、高品質かつ大量生産に優れる反面、小ロット・特注デザインへの対応、複雑な三次元形状の実現、リサイクル材料の柔軟な活用といった市場ニーズに対して制約がありました。
こうした課題を解決する技術として着目したのが3Dプリンティングです。金型を必要とせず、自由度の高い製品設計が可能であることから、多様化する顧客ニーズに応える新たな製造手法として検討を進めてきました。
■FUKUVI 3D Printing Hubの特徴
1.未利用資源を価値ある製品へアップサイクル
廃プラスチック、木粉、コーヒーかすなどの未利用資源を原料として活用し、オーダーメイド製品を製造・提供します。
単なるリサイクルに留まらず、顧客が抱える廃棄物課題を新たな価値へとつなげるソリューションビジネスを展開します。
2.原料開発から製品評価までの一貫体制
当社は樹脂配合技術を活かし、バイオマス材やリサイクル材に最適化したオリジナルのペレットやフィラメントの開発・製造が可能です。
また、設計、プログラミング、造形、評価まで、3D造形によるものづくりに必要な工程を一貫して実施できる体制を整えています。
3.自由度の高いデザイン表現
デジタル設計技術により、従来工法では実現が困難であった複雑形状や意匠性の高い製品設計が可能です。
顧客ごとのニーズに応じたカスタマイズ製品を提供し、新たな価値創造に挑戦します。
■開発事例

木粉入りフィラメント
木質素材と樹脂を組み合わせた独自の木粉入りフィラメント。木のぬくもりを感じられる自然な質感と成形自由度を兼ね備え、インテリア製品や生活雑貨向け製品への展開を進めています。フクビが培ってきた樹脂配合技術を活かし、市販材料では実現できない独自素材として開発しています。
コーヒーグラウンズ入り樹脂ペレット
コーヒーの搾りかす(コーヒーグラウンズ)を配合した樹脂ペレット。従来は廃棄されていた食品残渣を新たな原料として活用することで、資源循環と廃棄物削減に貢献します。フクビ独自の配合技術により、食品残渣を含みながらも安定した成形性を実現しており、大型3Dプリンターによる製品製造にも対応可能です。企業が抱える廃棄物課題を「価値ある素材」へ転換する象徴的な取り組みです。
木質バイオマス素材を活用したベンチ・プランター
木質バイオマス素材を含む材料を用いて大型3Dプリンターで製作したベンチとプランター。従来の大量生産向け工法では難しい自由なデザインや小ロット生産に対応できることが特徴で、公共空間や商業施設などに新たな価値を提供します。材料そのものに環境配慮性を持たせるだけでなく、設計から製造までデジタル化することで、資源使用量の最適化にも貢献します。今後は地域資源や顧客由来の廃材を活用するアップサイクル製品への展開も目指しています。

■今後の展望
「FUKUVI 3D Printing Hub」は、企業・自治体・教育機関などとの共創を通じて、地域や産業が抱える廃棄物課題を新たな価値へ転換するプラットフォームとして発展させていきます。廃棄物を単に処理するのではなく、「地域資源」や「新たな原材料」として捉え直し、素材開発から製品設計、3D造形、評価までを一貫して行うことで、循環型社会の実現に貢献します。フクビが長年培ってきた樹脂材料開発技術や成形加工技術と、3Dプリンティングの高い設計自由度を融合することで、これまで活用が難しかった未利用資源にも新たな可能性を見出していきます。
今後は、廃プラスチックのアップサイクル、食品残渣の有効活用、林業由来の木質バイオマスなど地域資源を活用したプロダクト開発を推進するとともに、3Dプリンティングによる大型屋外家具や景観分野向け製品への展開を進めていく予定です。
また、企業や自治体が抱える廃棄物課題に対して、原料開発から製品化までをトータルで提案するソリューション型ビジネスを拡大し、それぞれの地域や企業に最適な循環モデルの構築を目指します。
当社はこれからも、「技術で価値を再創造する」企業として、持続可能な社会の実現と新たな事業機会の創出に挑戦し続けます。そして、「FUKUVI 3D Printing Hub」を通じて、資源循環とものづくりをつなぐ新たなプラットフォームを構築し、環境課題と産業課題を同時に解決するイノベーションの創出を目指します。